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実家の畑がある。 荒れ放題の草ボウボウ!
ぱっと見ために、畑と思えないくらい荒れ果てて、その不精な姿を見たら、途方にくれるばかりだ。
1反(地積の単位。古代・中世では三六〇歩、太閤検地以降は三〇〇歩(坪)。約9.9174アール。)もある結構広い土地で、4年前までは、素晴らしい畑だった。通りすがりの人も足を止めて眺めたり、話し掛けたりしてくるくらい手入れの行き届いたものだった。野菜達は、丸々太り、瑞々しく、畑の4割を占めていたお花畑スペースには、季節のお花、珍しいお花がビッシリ咲き乱れ、中でも1畝を占めるカスミ草が開花した時は、誰もが立ち止まる、とても美しい眺めだった。
父の会社が倒産し・・・母が家を出て4年・・・ 月日の経つのは早く、4年という歳月の実感もあまりないが、このような荒れ放題の畑を見ると歳月を感じてしまう。
そんな中でも、こぼれ種から発芽しているたくましき生命がわずかにいる。
その周りだけでも、草を除ってやろうというのだ。
ばぁちゃんは、両足に人口関節が入っていて、歩行も困難、屈伸も困難、おまけに年寄り特有の、どこでも神経痛で、首に腰に背中に腕に・・・もう体中みんな病めている。節くれ立って、湾曲してしまった指。この手で育った父があり、そして私に辿り着く。深くシワの刻まれた指に感慨が無量になる。
3時ごろ、畑に迎えに来て。というお願いだったが、実家から畑までは、約1キロあり、ばぁちゃんの足で歩くと30分以上かかるのがわかってて、お迎えだけという訳にはいかない。
目覚めると、とても良い天気。絶交の除草日和?(-.-)
Tシャツにスエット!貴代美は、草むしりやる気満々だぁ〜♪ 高校の停学処分以来か?(笑)
実家に着くと、最寄の医者に行って、帰って来ただけでバテバテになってるばぁちゃんが
ガレージの端に座って肩で息をしていた。
「あれぇ〜貴代美来てくれたんかぁ〜」
「(。ーωー)ウンウン 準備出来たら行こっ♪」
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畑に着くと、栽培したかのような雑草達の生き生きした緑は、ある意味美しいほどだった。
ふぅ〜〜〜〜っ!眺めててもはじまらんっ! やるべ!
作業開始!猛烈にやりまくる!(笑)
「貴代美は、やったことないのにうまいねぇ〜」と ばぁちゃんが言う。
「あのね、できるヤツっていうのは、何をやらせてもできるし、できないヤツっあ何をやらせてもできないのっ」
「疲れたやろ、やすめぇ」
「疲れんよ。慣れんことって疲れがわからんが。ばぁちゃん1人で休まれ」
「なら、わし鎌研ぐちゃ」
と言って、沢山ある鎌を、さいさい研いで、切れあじの良いのを順次渡してくれる。
じいちゃんが健在だったころ、まだ田んぼもあったころ、お父さん達が子供だった頃から、この大変な作業を繰り返ししてたんだろうなぁ〜
草むしりってなんて、根気と体力のいる作業なんだ!
RRRRRRRR〜〜〜♪
電話のお友達に、只今草むしり中と告げると、
「草むしりをすると悟りが開けるよ。」と言われる。
「貴代美やぁ オロナイン飲めやぁ」 注:オロナミンCのことである
「いらんよ。水でいい」
「貴代美やぁ 手ぇ黒ぉ〜なったらようないねぇ あんちゃんに叱られんけ」
「毎日やるわけじゃないから平気だよ。そんなことで叱られんよ。」
「今日暑いから、顔も真っ黒なるねぇ お客さんにようないねぇ」
ばぁちゃんは心配ばっかりする。(*^-^*)
「休憩せぇやぁ」ばっかり言う。その優しい言葉が、どんどん私を頑張らせてくれる。

お昼になった! ばぁちゃんが、向かいのそば屋で食べよう。という。
普段、ほとんど外食をしないばぁちゃんが、そば屋へ行こうって言うってことは、大変スペシャルな事だ。^^;
しかしながら・・・こんな格好と、こんな顔じゃあ・・・
同級生がやってる お向かいのそば屋に、もうとう行けない!(-.-)
高級寿司店から出前を頼む。
ばぁちゃんの大好きな かんぴょう多めの太巻きを注文!
鮨 昌五郎 から 畑にお寿司が届く(笑)
ウーロン茶と、グラスと、おしぼりもついてる
(^^)v さすがだ(笑)
引っくり返したジュースの空き箱に腰を下ろし、青空の下、ばぁちゃんと食べる。
う、うめぇ〜〜〜 (^。^*))((^O^)v 労働の後の食事って最高(^。^*))((^O^)v

昼食後、秘密兵器を見つけた貴代美は、ソレを猪八戒より巧に使いこなす(笑)
枯枝、枯草、かき集めてまとめる。山積みの雑草と、きれになった畦を何度も何度も見て充実感を更新する。
「ねぇ ばぁちゃん!貴代美、農家の嫁だって務まるわぁ♪」
「つとまる、つとまる」
14:01メール受信 お客さんの さとし〜
『ママ暑いがに草むしりごくろうさま!
今、横を車で通ったがだけどあまりに真剣だったから知らせることできんかったわ!
暑いけどがんばって下さい。 また 店にも寄りますからその時は
よろしく!(^O^)』
ひぇぇぇぇっ〜 (=^_^;) すげぇトコを見られてしまったぜい(笑)
しばらくすると
「貴代美ちゃん」と呼ぶ声・・・ あ゛っ お琴の先生だぁ〜(=^_^;) ひぇぇぇぇっ〜(=^_^;)
車を見かけたからと、わざわざ演奏会のお知らせを持ってきてくれたのでした。
軍手を外し、受け取る。
軍手の指の先は穴があいてて、爪の間に泥や、小石が入り込んで最悪な事に・・・ すごく痛いし・・・
しばらくすると、ばぁちゃんの知り合いのおばさん登場!
はぁちゃんにもらった お花の苗を植えたら、とても大きく育って新聞に取り上げられた話をしていった。
「娘さんけ?」と聞くおばさんに
「なぁ〜ん 孫」
「こんな暑いがに、よう手伝どうてったはれて いい孫はんやねぇ」
「ほんと いい孫や」と嬉しそうに語るばぁちゃん
よかったぁ♪ ばぁちゃんが喜んでくれるのが一番嬉しいのさっ♪
しばらくすると、お琴の先生がまた来て、ごっついゴム手を持ってきてくれた。
手を大事にしなさいねぇ〜 と言って帰っていかれた。
(o_ _)o 先生ありがとうございます。
大正10年生まれの ばぁちゃんが 後どれくらい元気でいられるのだろうか?
自分の足で歩いたり、畑をしたいと思う気持ち、それを行動にできることは、いつまで可能なのだろうか・・・
こんなシチュエーションもうないかもしれないなぁ〜
この年になって、35年間同じ屋根の下で暮らしてきた嫁が出て行き、大きな家でほとんど1人で過ごしている
ばぁちゃんを思うと、愛しくて切なくて、どうしようもない。生きた先祖への感謝と慈しみで胸がいっぱいになる。
ばぁちゃんが今一番欲しいモノは、お金や物じゃなくて、こういうことのはず・・・と思う結果にたどり着いたら・・・
だるくても、ブッ倒れそうでも、シャカリキにがんばるっ。今日くらい。
(この後の本業の事など考えちゃあいねぇ〜(笑))
もうすっかり自分の世界に入って・・・ おセンチモード・・・ (;_q))
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「草むしりをすると悟りが開けるよ。」と言われた意味が・・・身をもってわかったよ(*^-^*)
実に、充実した良い日だったぁ〜♪
ばぁちゃん 元気で長生きしてください。
愛と感謝をこめて
すげぇ〜 疲れた・・・手を曲げると痛いの。
肩もパンパン。あ、あしも痛い・・・^^;
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